夫婦や子連れの留学はどうなる?オーストラリアの帯同ビザ制限と日本人留学生への影響
News · 2026-09-25 · 5 min read

夫婦で、あるいは子ども連れでオーストラリアに留学し、そのまま現地で働く道を探す。そんな計画を立てている日本の方にとって、気になる方針が示されました。学費の話ではありません。誰と一緒に行けるかという話です。
オーストラリア政府は一時滞在の移民制度を引き締めており、その中でも影響が大きいのが、留学生の家族が取る帯同ビザです。新しいルールでは、ほとんどの留学生が家族を連れて来られなくなります。例外は、博士課程(PhD)の学生、太平洋諸国とASEAN諸国の学生、DFATや国防関係の機関から支援を受ける学生、外国政府の奨学金を受ける学生に限られます。日本は太平洋諸国にもASEANにも含まれないため、多くの日本人留学生はこの制限の対象になると考えておいたほうがよいでしょう。
入国したあとも閉じたままの扉
見落としやすいのは、渡航後の扱いです。例外に当てはまる人でも、本人がビザを取ったあとで、家族が学生ビザやTemporary Graduate visaを帯同者として申請することはできなくなります。オーストラリア国内からの申請でも、国外からの申請でも同じです。つまり、まず本人だけが行き、落ち着いてから家族を呼ぶという計画は成り立ちにくくなります。
すでにオーストラリアにいる留学生については、家族が離ればなれにならないよう、従来の扱いを続ける経過措置が確認されています。一方で、開始日や細かい実施方法はまだ示されていません。これから渡航する方は、例外の枠を当てにせず、狭く一時的なものと考えておくのが無難です。
背景にある移民数の目標
今回の変更は、内務省(Department of Home Affairs)が進める移民制度の大きな見直しの一部です。純海外移民の目標は、2026/27年度が245,000人、その翌年度が225,000人とされ、コロナ禍のピークから47%減ったとされる流れをさらに進める狙いがあります。一時ビザを次々に乗り換える「ビザホッピング」への対策も掲げられていますが、留学から卒業生ビザ、そして永住権へと進む流れ自体は、制度が想定する道だとも説明されています。
ただ、矛盾も指摘されています。移民政策に詳しい専門家は、オーストラリアが2027年の留学生の受け入れ目標を295,000人のまま据え置きながら、移民全体の数は減らそうとしている点に注目しています。この2つの目標は逆の方向を向いており、そのしわ寄せはビザの不許可率に出る可能性があります。学生ビザの不許可率は2025年の終わりごろから大きく上がっており、すでに移民数を抑える役割を担っているように見えます。
日本から留学を考える家族へ、3つのポイント
- あとから家族を呼べると思わないこと。例外に当てはまる場合でも、帯同者としての申請の道は閉じられます。
- 審査は厳しい状態が続くと考えること。受け入れ目標と削減目標がぶつかる中で、不許可率は政府がすぐに動かせる数少ない手段の一つです。卒業証明書や在職証明書の英語版、パスポートのローマ字表記に合わせた書類など、基本の準備を丁寧に整えましょう。
- 学ぶ分野と将来の仕事のつながりを考えること。専門家からは、技能移民の招待リストと連動し、毎年見直される優先資格・職業のリストを公表する案も出ています。まだ案の段階ですが、採用されれば、卒業生ビザやその先につながる課程が変わるかもしれません。
働くことを軸に考える道も
留学を足がかりにする計画が立てにくくなる中で、すでに日本で職歴や資格がある方は、雇用主のスポンサーで働く道も比べてみる価値があります。仕組みは技能不足ビザ「Skills in Demand ビザ」のガイドで、実際の仕事はビザスポンサー付きの求人で確認できます。応募は無料です。日本の資格がオーストラリアでどう評価されるかは、RPLDirectで技能や資格の認定について調べることもできます。
留学生の家族をめぐる動きは、移民制度の見直しと家族の帯同を取り上げた記事や、学生ビザの新ルールと家族の移住計画の記事でも紹介しています。不許可が増えている理由と対策は、学生ビザの不許可が急増している理由の記事が参考になります。
よくある質問
日本人の留学生は家族を連れて行けなくなりますか?
博士課程の学生や外国政府の奨学金を受ける学生などの例外に当てはまらない限り、家族の帯同は難しくなる見通しです。日本は太平洋諸国やASEAN諸国には含まれません。
すでにオーストラリアにいる家族はどうなりますか?
すでに制度の中にいる留学生には、家族が離ればなれにならないよう経過措置があると確認されています。ただし、細かい内容は今後の発表を待つ必要があります。
いつから始まりますか?
開始日や実施の詳細は、まだ示されていません。計画を立てる前に、内務省の最新の案内を確かめてください。
ワーキングホリデーで家族と行くことはできますか?
ワーキングホリデーは学生ビザとも、雇用主によるビザスポンサーとも別のビザで、それぞれ条件が違います。自分と家族の状況に合わせて、どのビザが合うかを個別に確認しましょう。
まとめ
- ほとんどの留学生は、家族を帯同できなくなる方針です。
- 例外の人でも、あとから家族を帯同者として呼ぶ道は閉じられます。
- すでに現地にいる留学生には経過措置があります。
- 移民数の目標と留学生の受け入れ目標がぶつかり、審査は厳しくなる可能性があります。
- 日本で職歴や資格がある方は、雇用主のスポンサーで働く道も比べてみましょう。
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