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夫婦や子連れでの留学はどうなる?オーストラリアの移民削減策と日本人への影響

Visa guide · 2026-09-16 · 5 min read

オーストラリアの大学の中庭で、書類を囲んで相談する日本人の両親と子ども。

配偶者や子どもと一緒にオーストラリアへ留学したい。そう考えている方にとって、見過ごせない動きがあります。オーストラリア政府は国外からの移民の数を減らす方針を進めていて、その中で、学生ビザでの家族帯同が実質的に難しくなる見通しです。大きなニュースの陰であまり目立ちませんが、留学を考える家族にとっては、いちばん影響の大きい変化かもしれません。

政府が目指している数字

政府の目標は、純海外移民(Net Overseas Migration)をおよそ300,000人から、2028年までに225,000人へ減らすことです。そのために、一時ビザの数を減らす、ビザが切れた人がきちんと出国するよう取り締まりを強める、保護ビザ(難民認定)を申請する道を狭める、といった手を同時に打とうとしています。

詳しい内容は、内務大臣(Home Affairs Minister)の演説で示される予定です。この演説は一度、閣僚の意見の違いから直前に取りやめになりましたが、予算を審査する閣僚の委員会を通り、改めて日程に入りました。

学生ビザの家族帯同は、どれくらいの人に関係する?

昨年度、オーストラリアは337,427件の学生ビザを発給しました。そのうち約46,000件には、配偶者やパートナー、子どもといった同行家族(secondary applicant)が含まれていました。決して少ない数ではありません。

家族を連れて行けなくなると、変わるのは書類だけではありません。小さな子どもがいる大学院生、パートナーの仕事も考えなければならない社会人の留学生、夫婦で暮らしを築きながら片方が学ぶ予定だった人。こうした人にとって「家族は後から、来られるかもしれない」という答えでは、計画が立ちません。留学生全体の数は保たれても、どんな人がオーストラリアを選び、どんな人がほかの国を選ぶのかは変わっていきそうです。

取り締まりの強化はほかにも

政府は議会での法改正を目指していますが、通らない場合は大臣の権限を使う考えも示しています。実際、大臣指示119号(Ministerial Direction 119)によって、国外から申請する技能ビザは審査の順番を後ろに回され、数日で済んでいた待ち時間が大きく延びた例もあります。

保護ビザの申請も見直しの対象です。国内では毎月約1,580件の保護ビザ申請があり、その多くは学生ビザや観光ビザで入国した人によるものです。最終的に約90%は却下されますが、行政審判所(Administrative Review Tribunal)や連邦裁判所での不服申し立ては長引くことがあり、その間、申請者は就労できるブリッジングビザ(bridging visa)で国内に残れます。政府は、申請がすでに却下された人から就労の権利を外すことを検討しています。

技能移民の家族のビザにも同じ制限が広がるかどうかは、まだ決まっていません。ただ、国外からの技能ビザや家族ビザの審査がすでに遅くなっていることを考えると、検討の対象に入っている可能性はあります。一方で、英国の若者向けワーキングホリデーの見直し案は見送られました。

日本から留学や就職を考えている方へ

家族を連れて行けるかどうかは、留学先を選ぶ大きな決め手です。オーストラリアとカナダ、英国、ニュージーランドを比べている方もいるでしょう。家族帯同ができなくなれば、ほかの国を選ぶ人も出てきます。まず本人だけが渡航して家族は後から呼ぶ、まだ見直しの対象になっていない別のビザを考える、といった形で計画を組み直す人もいるはずです。

家族と一緒の計画がすでにある場合は、新しいルールが始まる前に、最新の正確な情報を早めに確かめましょう。こうした制度の変更には経過措置が設けられることが多く、準備の早い人に有利に働きがちです。申請中の方は、自分のケースにどう影響するかを登録移民エージェントに相談してください。相談料や報酬は書面の契約に基づいて払い、領収書を受け取りましょう。仕事のオファーやスポンサーと引き換えにお金を払うことは、オーストラリアでは違法です。留学でも就労ビザでもIELTSやPTEの点数が求められることがあるので、PractiseNowで英語試験の練習を進めておくのもよいでしょう。

留学ではなく、オーストラリアで働く道を考える方もいるかもしれません。その場合の選択肢のひとつが、雇用主によるビザスポンサーです。ワーキングホリデービザは、雇用主によるビザスポンサーとは別のビザなので注意してください。仕組みは雇用主スポンサーの就労ビザ「Skills in Demand ビザ」の解説に、募集中の仕事はビザスポンサー付きの求人一覧にまとめています。留学生の同行家族のルールを取り上げた記事や、純海外移民の数字を読み解いた記事もあわせてどうぞ。

よくある質問

学生ビザで家族を連れて行くことは、もうできないのですか?

政府は、学生ビザでの家族帯同を実質的に終わらせる方向です。詳しい内容や経過措置は大臣の演説で示される予定なので、発表を待って確かめてください。

家族と一緒に学生ビザを得ていた人は、どれくらいいましたか?

昨年度に発給された337,427件の学生ビザのうち、約46,000件に同行家族が含まれていました。留学生のかなりの部分が、家族と暮らすことを前提に計画を立てていたことになります。

技能ビザで働く人の家族にも影響しますか?

まだ決まっていません。ただ、国外からの技能ビザや家族ビザの審査はすでに遅くなっていて、制限が広がる可能性はあります。

ワーキングホリデー中ですが、関係はありますか?

今回の中心は学生ビザです。ワーキングホリデーは雇用主によるビザスポンサーとは別のビザで、ワーキングホリデーで働いてもスポンサーを受けたことにはなりません。

求人への応募にお金はかかりますか?

応募は無料です。職業紹介料もかかりません。

まとめ

  • 政府は純海外移民を2028年までに225,000人へ減らす方針です。
  • 学生ビザでの家族帯同が、実質的に難しくなる見通しです。
  • 昨年度は約46,000件の学生ビザに同行家族が含まれていました。
  • 家族と一緒の計画がある方は、早めに最新の情報を確かめましょう。
  • ビザの相談は登録移民エージェントに、書面の契約と領収書のある形で行いましょう。

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