NZのワーホリからAEWVへ:週30時間以上、認定雇用主、job checkまで切り替え前に見るオファーの中身
Visa guide · 2026-10-26 · 8 min read

ニュージーランドでワーキングホリデー中の日本人が、同じ国で腰を据えて働き続けたいときの主な選択肢が、認定雇用主就労ビザ(Accredited Employer Work Visa, AEWV)です。条件の中心は3つで、認定雇用主(accredited employer)からのオファーがあること、仕事が週30時間以上で市場水準以上の給与であること、そして同じ分野で2年以上の経験か、レベル4以上の資格があることです。ワーホリビザではパーマネントの仕事に就けないので、「今の職場で正社員に」と言われたら、まずこの3つを確かめましょう。
この記事では、ワーホリとAEWVの違い、オファーを受けたときの確認の順番、申請費用や滞在できる期間を、ニュージーランド移民局(Immigration New Zealand, INZ)の公式ページの内容にそって整理します。一般的な情報で、個別のビザの助言ではありません。
ワーホリとAEWVは何が違う?
日本のパスポートで取れるニュージーランドのワーキングホリデービザ(Japan Working Holiday Visa)は、最長12か月の休暇と一時的な仕事、合計6か月までの勉強や研修ができるビザです。仕事のオファーがなくても申請できますが、パーマネントの仕事には就けず、自分で事業を経営することもできません。
AEWVは逆で、認定雇用主からの仕事のオファーが出発点です。雇用主から申請フォームへのリンクが届き、そこから申請します。ワーホリで働いた経験があっても、それだけでAEWVの代わりになるわけではありません。
| 比べる点 | ワーキングホリデービザ(日本) | AEWV |
|---|---|---|
| 仕事のオファー | 不要 | 認定雇用主からのオファーが必要 |
| 就ける仕事 | 一時的な仕事のみ(パーマネントは不可) | job check(ジョブチェック)が承認された特定の仕事 |
| 働く時間 | 決まりなし(雇用契約か業務委託契約のもとで働く) | 週30時間以上 |
| 滞在の長さ | 最長12か月(条件を満たせば延長の道あり) | 仕事によって最長5年 |
| 経験や資格 | 不要 | 2年以上の経験か、NZQCFレベル4以上の資格 |
| 費用 | 公式ページで確認 | NZD $1540から |
ワーホリの細かい条件は、INZのJapan Working Holiday Visaのページで確かめられます。
AEWVのオファーで確かめたい5つの条件
1. 雇用主は本当に認定雇用主か
INZの認定雇用主の一覧(accredited employer list)では、13桁のニュージーランド事業者番号(NZBN)か会社名・屋号で検索して、いま認定されているかを確かめられます。一覧は毎日更新されます。ただし、検索結果に表示されないことを選んだ認定雇用主もいるので、見つからないときは雇用主に直接確認しましょう。
2. 仕事の時間と給与
AEWVのオファーは、週30時間以上の仕事で、その仕事の市場水準(market rate)以上の給与でなければいけません。参考として、2026年4月1日からのニュージーランドの成人の最低賃金は税引前で時給$23.95です。最低賃金を上回っていても、市場水準を満たすかどうかは別の話です。
3. 経験か資格
同じ分野で2年以上の実務経験か、ニュージーランドの資格枠組み(NZQCF)でレベル4以上の資格が必要です。日本での経験を示すなら、英文の在職証明書や推薦状を早めに用意しておくと安心です。なお、移民上の中央値賃金(median wage)は2026年3月9日から時給NZD $35.00で、その2倍以上の給与の仕事は最低限の技能の条件などが免除される設定が残っています。
4. 英語の条件
仕事がANZSCOまたはNOLのスキルレベル3から5なら、英語を話して理解できることを示す必要があり、試験結果は2年以内のものに限られます。スキルレベル1か2の仕事では不要です。2026年3月9日からは、National Occupation List(NOL)で新たに47のスキルレベル1から3の職業が認められ、シェフも経験や役職ごとに分けて扱われるようになりました。
5. 雇用契約の中身
AEWVの雇用契約には、違法な天引き、試用期間(trial period)、受け入れられない拘束条項(bonding)を入れることはできません。署名する前に、控除の項目と退職時の条件を読みましょう。
ワーホリの農場の仕事は、AEWVにつながる?
ここは誤解が多い点です。ワーホリ中に園芸やぶどう栽培の季節労働を3か月すると、Working Holiday Extension Work Visaを申請して、さらに3か月滞在できる場合があります。一方、AEWVでは、園芸やぶどう栽培での植え付け、手入れ、収穫、箱詰めの仕事は求人として認められていません。漁船の外国人乗組員や自営業も同じです。
つまり、果樹園やパック工場で働いた経験は、そのままではAEWVの仕事になりません。ファームの経験を生かすなら、加工、整備、管理など別の職種の求人を探すことになります。どの職種でスポンサー就労を考えられるかは、482ビザとAEWVで確かめたい職種の条件をまとめた記事で整理しています。
申請費用と滞在できる長さ
INZによると、AEWVの費用はNZD $1540からで、仕事に応じて最長5年滞在できます。審査期間の目安はINZのページに載っていて、時期によって変わるので、申請の前に確かめてください。
1つまたは複数のAEWVで滞在できる合計は、多くの仕事で5年、ANZSCOのスキルレベル4か5の仕事では3年です。その後は通常、ニュージーランドの外で連続12か月過ごす必要があります。スキルレベルが低めの一部の仕事でも、中央値賃金の1.5倍以上の給与なら最長5年の滞在につながる設定があります。
健康面では、6か月を超えて滞在する人のうち、結核の発生率が低くない国の国籍の人や、過去5年に3か月を超えてそうした国で過ごした人には胸部X線検査が必要です。素行の条件もあり、INZは犯罪経歴証明書(Police Certificate)が必要かどうかを確認するよう求めています。日本で準備する書類はオーストラリアやNZの就労ビザの必要書類チェックリストにまとめています。
ワーホリ中にAEWVを目指す手順
- 今の仕事の条件を確かめる:オファーの仕事が週30時間以上か、園芸の収穫や箱詰めなど対象外の仕事ではないかを見ます。
- 雇用主の認定を調べる:INZの一覧でNZBNか会社名を検索し、見つからなければ雇用主に直接聞きます。
- 経験の証明をそろえる:2年以上の経験を示す英文の書類か、レベル4以上の資格の書類を用意します。CVは日付と職位をそろえて、Build AI CVで英文CVを整えておくと雇用主とのやり取りが進めやすくなります。
- 英語の条件を確かめる:仕事のスキルレベルが3から5なら、2年以内の英語試験の結果を準備します。
- 雇用契約を読む:天引き、試用期間、拘束条項が入っていないかを確かめてから署名します。
- 雇用主から届くリンクで申請する:申請料は公式の支払い方法で払い、個人の口座には振り込みません。
ニュージーランドで職人として働く道は電気工・配管工・溶接工向けのニュージーランドの記事で、AEWV全体の流れはニュージーランドの就労ビザAEWVのガイドで紹介しています。いま出ている求人には、オークランドのCarpet Layerの求人やクライストチャーチのDuty Managerの求人があり、応募は無料です。
よくある間違い:ワーホリからAEWVへ移るとき
- 「正社員にする」という口約束で安心する:ワーホリビザではパーマネントの仕事に就けません。AEWVのオファーとjob checkが必要です。
- 収穫やパッキングの仕事でAEWVを待つ:園芸やぶどう栽培の植え付け、収穫、箱詰めはAEWVの対象外です。
- 認定を確かめずに準備を進める:一覧での検索か雇用主への確認を、最初に済ませましょう。
- 仕事の見返りにお金を払う:雇用主は仕事の手数料や採用費用を働く人に払わせることができず、雇用主にお金を申し出るとAEWVの申請は却下されます。
- 無資格の人に助言を頼む:ニュージーランドの移民に関する助言は、免除される場合を除き、移民アドバイザー庁(Immigration Advisers Authority)の認可を受けた人しかできません。
フィリピンの読者向けの署名や支払いの前に認定雇用主を確かめる方法をまとめたPinoyAbroadの英語記事も、確認の順番の参考になります。
よくある質問
ワーキングホリデービザのまま、NZで正社員の仕事に就けますか?
できません。ニュージーランド移民局(INZ)は、日本向けのワーキングホリデービザでは一時的な仕事はできても、パーマネントの仕事には就けないとしています。長く働きたい場合は、認定雇用主の求人でAEWVを申請する形を考えることになります。
AEWVの申請料はいくらで、どのくらい滞在できますか?
INZのページでは、AEWVの費用はNZD $1540からで、仕事に応じて最長5年滞在できると案内されています。審査期間の目安はINZのページで随時更新されるので、申請前に公式ページで最新の数字を確かめてください。
ワーホリで働いた果樹園から、AEWVのオファーをもらえますか?
園芸やぶどう栽培での植え付け、手入れ、収穫、箱詰めの仕事は、AEWVの求人として認められていません。ワーホリ中に3か月の季節労働をすると延長用のビザで3か月長くいられる場合がありますが、それはAEWVとは別の仕組みです。
英語の試験は全員に必要ですか?
仕事のスキルレベルによります。ANZSCOまたはNOLのスキルレベル3から5の仕事では英語力を示す必要があり、試験結果は2年以内のものでなければいけません。スキルレベル1か2の仕事では、この条件はありません。
雇用主にお金を払えば、AEWVのオファーを出してもらえますか?
それは認められていません。NZの雇用主は、仕事の見返りに手数料を取ったり、採用の費用を働く人に払わせたりできません。申請者や代理人が雇用主にお金を申し出ると、INZはAEWVの申請を却下します。
まとめ
- ワーホリビザではパーマネントの仕事に就けず、長く働くならAEWVが主な選択肢です。
- AEWVには認定雇用主のオファー、週30時間以上、市場水準以上の給与が必要です。
- 経験は同じ分野で2年以上、または資格はNZQCFレベル4以上です。
- 園芸の収穫や箱詰めの仕事はAEWVの対象外です。
- 費用はNZD $1540から、滞在は仕事に応じて最長5年です。
状況はお一人おひとり異なります。相談を予約していただくと、連携する登録移民エージェント(MARA)やニュージーランドの認可移民アドバイザーが、あなたのケースを確認します。
最終確認日:2026年10月26日(上記の公式ページで確認)。
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