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482ビザで入国後、90日以内に勤務開始:最初の3か月で日本人が守りたい条件と職場の権利

Visa guide · 2026-10-30 · 9 min read

シドニーの建設現場の事務所で、フォルダーを抱えた日本人女性が初出勤の朝に現場責任者と笑顔で握手する。

482ビザで入国したら、90日以内に勤務を始める必要があります。オーストラリアの外でビザが許可された人は入国した日から、国内で許可された人は許可の日から数えます。働けるのはスポンサーになった雇用主のもとで、ノミネーションを受けた職種だけです。健康保険は滞在中ずっと維持しなければならず、一方で雇用主にはあなたのビザを取り消す権限はありません。

この記事では、技能不足ビザ「Skills in Demand ビザ(サブクラス482)」で初めて渡豪する日本の方に向けて、最初の3か月に守りたいビザの条件と、職場で知っておきたい権利を順番に整理します。内容は内務省(Department of Home Affairs)と公正労働オンブズマン(Fair Work Ombudsman)の公式ページで確かめたものです。

入国後90日のルール:いつから数える?

内務省の482ビザ(Core Skills stream)のページでは、ビザを持つ人が勤務を始めるまでの期限が決められています。数え始める日は、ビザが許可されたときにどこにいたかで変わります。

ビザが許可されたとき90日を数え始める日気をつけたいこと
日本など、オーストラリアの外にいたオーストラリアに入国した日入国日が分かる航空券や搭乗券を保管しておく
オーストラリア国内にいた(ワーホリから切り替えた場合など)ビザが許可された日許可の通知が届いた日から勤務開始の準備を始める
許可のあと、いったん日本に帰ってから渡豪する許可時に国内にいたなら許可の日、国外にいたなら入国した日帰国のタイミングで期限を過ぎないよう、雇用主と勤務開始日を書面で決める

特に気をつけたいのは、オーストラリア国内でビザが許可された方です。たとえばワーキングホリデー中に482ビザが許可された場合、許可の日から期限が進みます。いったん日本に戻って荷物をまとめてから、と考えているなら、勤務開始日を雇用主と早めに決めておきましょう。

勤務開始日は、雇用主と結ぶ雇用契約にも関わります。482ビザの申請には、双方が署名し日付を入れた雇用契約書の写しが必要です(職種によっては不要です)。契約書に書かれた開始日と、実際に渡豪できる日がずれていないかも見ておきましょう。

働けるのはスポンサーの職場と、指名された職種だけ

482ビザを持つ人が働けるのは、ノミネーション(指名)を受けた職種で、スポンサーになった事業のためだけです。場合によっては、その事業に関連する事業体(associated entity)で働けることもあります。

つまり、次のような働き方は条件の外になります。

  • 週末だけ、知り合いのジャパレスで別に働く
  • Cook(調理)として指名されたのに、雇用主に頼まれて長い期間ほかの職種の仕事だけをする
  • スポンサーとは別の会社に「派遣」の形で移される

ワーキングホリデー(サブクラス417)では、どんな短期の仕事もできました。同じ感覚で掛け持ちをすると、482ビザの条件に反するおそれがあります。ワーホリと482ビザの違いは、Skills in Demand ビザ(482)の分かりやすいガイドで全体の流れと一緒に確かめられます。

Core Skills streamでは、職種がコア技能職業リスト(CSOL)に入っていて、その職種の市場給与水準(AMSR)以上、かつCore Skills Income Threshold(CSIT)以上の給料が払われることも条件です。給料は、雇用契約書の金額とあとで受け取る給与明細を見比べておきましょう。

健康保険は滞在中ずっと:ビザの条件のひとつ

482ビザでは、適切な健康保険を滞在中ずっと維持することがビザの条件です。申請の段階でも、自分と同伴する家族の保険の証拠を出しています。入国して落ち着いたあとも、保険を途中で切らさないことが大切です。

家族と一緒に行く場合、パートナーと子どももオーストラリアで暮らし、学び、働くことができます。家族の分の保険も、更新日と支払い方法を一覧にしておくと安心です。

入国から最初の3か月でやること

到着してからの手続きを、順番に並べました。

  1. 入国日を記録する:オーストラリアの外で許可された人は、入国した日から90日を数えます。搭乗券やeチケットの控えを保管しましょう。
  2. 雇用主に到着を伝え、開始日を確定する:契約書の開始日と実際の初出勤日を、メールなど書面で確かめます。
  3. 納税者番号(TFN)を申請する:就労資格のあるビザで入国した一時滞在者は、ATOのTFN申請ページからオンラインで申請できます。無料で、番号は28日以内に届くとされています。
  4. 90日以内に勤務を始める:初出勤の日も記録しておきます。
  5. 最初の給与明細を確かめる:給与明細は、支払日から1営業日以内に電子か紙で渡すことになっています。職種と給料が契約どおりかを見ます。
  6. スーパーアニュエーション(退職年金)を確かめる:2026年7月1日から2027年6月30日までの一般的な雇用主の拠出率は12.00%です。明細に記載があるか見ておきましょう。
  7. 在留届を出す:海外に住所を定めて3か月以上滞在する日本人は、旅券法第16条により、その地域の日本大使館か総領事館に在留届を出すことになっています。
  8. 健康保険の更新日を控える:家族の分も含めて、滞在中に途切れないようにします。

スーパーアニュエーションの仕組みと帰国時の手続きは、スーパーアニュエーションの返金DASPの記事で詳しく説明しています。出発前に日本でそろえる書類は、就労ビザの必要書類チェックリストにまとめました。

職場での権利:雇用主はビザを取り消せない

ビザで働く人も、オーストラリアのほかの従業員と同じ職場の権利と保護を受けます。給料、休暇、差別からの保護、辞めるときの最終給与もその中に入ります。

全国雇用基準(National Employment Standards, NES)は、国の労働制度で働くすべての従業員の最低条件で、アワード(産業別の賃金・労働条件)や契約で、これを下回る条件を決めることはできません。たとえばフルタイムなら、有給休暇は年に4週間、病気や家族の看護のための有給休暇は年に10日です。週の労働時間は38時間までで、それを超えるのは雇用主から合理的な残業を頼まれた場合です。

大事なのは、雇用主には働く人のビザを取り消す権限がないことです。ビザを許可、不許可、取り消しにできるのは内務省だけで、公正労働オンブズマンに相談してもビザが取り消されることはありません。ビザ保持者向けのFair Workのページにも、このことがはっきり書かれています。

英語での相談が不安なら、通訳翻訳サービス(TIS)の131 450に電話し、公正労働オンブズマンの13 13 94につないでもらうと、日本語の通訳を通して相談できます。

スポンサーの見返りにお金を求められた場合も、一人で抱え込まないでください。482ビザの申請者は、過去3年の間にスポンサーの見返りとして利益を求めたり、受け取ったり、渡したりしていないことが条件で、スポンサーの費用は雇用主が負担するものです。くわしくは482ビザで雇用主が負担すべき費用をまとめた記事をご覧ください。

最初の3か月の先:4年の滞在と永住への道

482ビザでは、スポンサーのもとで最長4年働けます。働きながら、雇用主が雇用主指名制度(Employer Nomination Scheme, サブクラス186)で永住権のスポンサーになれる場合もあり、永住への道があります。ただし、これは雇用主の判断や条件しだいで、約束されたものではありません。

最初の3か月に条件を守り、契約書、給与明細、勤務記録をきちんと残しておくことは、その先の選択肢を広げることにもつながります。働いてきた実績を雇用主や次の職場に分かりやすく示したいなら、Talent Tabloidで確認済みの職歴プロフィールを作る方法もあります。

これから求人を探す方は、スポンサー就労できる職種の記事で自分の職種を確かめてみてください。現在はジェラルトンのAdvanced Scaffolderの求人やシドニーのPainterの求人など、建設の技能職の募集もあり、応募は無料です。482ビザを他の国の読者向けに解説したPinoyAbroadの英語のガイド記事も、英語の用語を確かめるのに役立ちます。

よくある間違いと避け方

  • ビザが出た日から90日だと思い込む:オーストラリアの外で許可された場合は、入国した日から数えます。逆に国内で許可された場合は、許可の日から期限が進みます。
  • ワーホリの感覚で掛け持ちをする:482ビザで働けるのは、スポンサーの事業で、指名された職種だけです。
  • 入国後に保険を解約する:適切な健康保険を滞在中ずっと維持することは、ビザの条件です。
  • 「ビザを取り消す」という言葉で黙ってしまう:雇用主にその権限はありません。給料や休暇の問題は、TIS経由で公正労働オンブズマンに相談できます。
  • 開始日を口約束で決める:契約書の開始日と実際の初出勤日は、書面で確かめておきましょう。

よくある質問

482ビザの「90日」は、ビザが出た日から数えるのですか?

ビザが許可されたときにどこにいたかで変わります。オーストラリアの外で許可された場合はオーストラリアに入国した日から、オーストラリア国内で許可された場合は許可の日から、90日以内に勤務を始める必要があります。

休みの日に、スポンサー以外の店でアルバイトをしてもいいですか?

482ビザで働けるのは、ノミネーションを受けた職種で、スポンサーの事業(場合によっては関連する事業体)のために働く場合だけです。週末だけの副業でも、この条件の外になるので避けてください。迷ったら、内務省の公式ページか登録された専門家に確かめましょう。

雇用主に「ビザを取り消すぞ」と言われたらどうなりますか?

雇用主には、働く人のビザを取り消す権限はありません。ビザを許可、不許可、取り消しにできるのは内務省だけです。職場の問題を公正労働オンブズマンに相談しても、それでビザが取り消されることはありません。

健康保険は入国してから入れば間に合いますか?

適切な健康保険を滞在中ずっと維持することは、482ビザの条件です。申請の段階でも、自分と同伴する家族の保険の証拠を出す必要があります。入国後に保険が切れたり、途中で解約したりしないよう、更新日を控えておきましょう。

入国してすぐ、給料が受け取れるように何をすればいいですか?

就労資格のあるビザで入国した一時滞在者は、ATOのオンライン手続きで納税者番号(TFN)を申請できます。無料で、番号は28日以内に届くとされています。勤務開始の前後に早めに申請し、給与明細が支払日から1営業日以内に出ているかも確かめましょう。

まとめ

  • 482ビザでは、国外で許可されたら入国日から、国内で許可されたら許可日から90日以内に勤務を始めます。
  • 働けるのは、スポンサーの事業で、ノミネーションを受けた職種だけです。
  • 適切な健康保険を滞在中ずっと維持することは、ビザの条件です。
  • ビザで働く人も同じ職場の権利を持ち、雇用主にはビザを取り消す権限がありません。
  • TFNの申請、給与明細とスーパーの確認、在留届を最初の3か月で済ませましょう。

状況はお一人おひとり異なります。相談を予約していただくと、連携する登録移民エージェント(MARA)やニュージーランドの認可移民アドバイザーが、あなたのケースを確認します。

最終確認日:2026年10月30日(上記の公式ページで確認)。

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