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事務やコーディングの仕事がAIで減る?オーストラリアで働きたい日本人が考えておきたいこと

News · 2026-10-07 · 6 min read

明るいオーストラリアのオフィスで、日本人の男女が丸いテーブルを囲んで穏やかに話し合う。

オーストラリアの労働法の弁護士たちが、AI(人工知能)に仕事を置き換えられたホワイトカラー(事務系)の人の案件を、今では毎週のように扱っていると話しています。同じころに出た調査では、別の職業を選べばよかったと感じているオーストラリア人がかなりいることも分かりました。

日本で事務や IT の仕事をしていて、オーストラリアで働くことを考えている方にとっても、気になる話です。何が起きているのか、そして今からどう備えられるのかを見ていきます。

影響が大きいのはどんな仕事か

ある労働法の専門家は、AIを理由に人員削減された事務系の人の案件を受けるのは、かなりよくあることになったと話しています。影響が一番大きいのは、コピーライティング、コーディング、データ分析、事務の分野です。こうした仕事の多くは、ある程度までAIでこなせるようになったためです。2年前には、弁護士がこうした問題を考えることさえなかったといいます。

この専門家は、オーストラリアには体を使う仕事が多いので、ある程度は守られていると見ています。それでも、大きな変化に国の備えはまったくできていないと考えています。今後の企業別協約(enterprise agreement)の交渉では、労働組合が、AIで従業員を置き換えないための条項や、そうなったときの割増の解雇手当を求めるだろうとも話しています。実際に、メディアの労働組合は昨年、独立系の出版社と、AIを人の代わりにしないという合意を結びました。

また、オーストラリアはAIの導入でアメリカより遅れているため、様子を見ながら、先にアメリカで起きる影響を確かめる形になりそうだとしています。シドニーの大学のビジネス研究者も、製造業などが縮む一方でオフィスの仕事が増えてきたため、オーストラリアの働き手は知らないうちに自動化の影響を受けやすくなっているかもしれないと指摘しています。アメリカでは2025年にホワイトカラーの仕事が減りました。

働く人はどう感じているのか

  • 調査に答えたオーストラリア人の約半数は、まだ自分の仕事でAIの影響を感じていません。
  • 32%は、AIがここまで広がると知っていたら別の職業を選んでいたと答えました。
  • 約40%は、大きな変化への準備ができていないと感じています。

規制を求める声と、政府の考え

首都特別地域(ACT)選出の無所属の上院議員は、AIをオーストラリアの職場に向かってくる「貨物列車」にたとえ、連邦政府の規制は「やりたい放題」の「軽いもの」だと批判しました。すでに数千の仕事がAIで失われ、さらに多くが危ないと話し、技術の進み方が速すぎれば失業率が10%になることもありえるという見方にも同意しています。議員は国のAI法(National Artificial Intelligence Act)を支持していますが、政府はこの法律を進めないことを選び、業界への「期待」を示す形をとっています。

一方、連邦政府は、AIが生産性と暮らしの水準を高める力に前向きです。国のAI計画(National AI Plan)は、AIの機会と利益を広げつつ、人々の安全を守ることを目指しています。安定して長く続く仕事を大切にすること、AIやデジタルの技能を育てること、職場でのAIの使い方について働く人ときちんと話し合うことが、政府の考えの中心です。

雇用・職場関係省(Department of Employment and Workplace Relations)の初期のデータでは、AIによって働き手の構成が普段より速く変わっている様子は、まだ見られていません。政府はこれを予測ではなく観察だとしています。政府は2022年の終わりごろから、新卒や未経験者向けの仕事を中心に、労働市場の変化を追う体制を整えてきました。昨年にはAIの動きを見守るAI安全研究所(AI Safety Institute)の設立も進めています。3月には、データセンターとAIのインフラについて、国益の優先、エネルギー転換の支援、水の持続可能な利用、オーストラリアの技能と雇用への投資、研究と国内の力の強化という原則を示しました。

日本からオーストラリアを目指す人が考えたいこと

オフィスの仕事がすぐになくなるわけではありません。ただ、専門家が話すように、オーストラリアには体を使う仕事が多くあります。調理、建設、介護、農場など、現場で手を動かす仕事の経験がある方は、その経験を英文CVではっきり見せることが大切です。事務や IT の経験が中心の方は、判断が必要な仕事、お客さまとのやりとり、専門知識など、AIに置き換えにくい部分を具体的に書いておきましょう。Build AI CVで応募用の英文CVを整えることもできます。

調理や建設の経験が482ビザやAEWVでどう見られるかは、スポンサー就労できる職種を日本人向けに整理した記事で解説しています。

すでにスポンサー付きの就労ビザで働いている方は、勤め先で組織の見直しが発表されたら、早めに登録移民エージェントに今のビザの状況を相談しましょう。ビザの条件は、内務省(Department of Home Affairs)のビザ一覧のページで確かめられます。ワーキングホリデービザ(Working Holiday visa)は、雇用主がスポンサーになる就労ビザとは別のビザです。

仕事を離れてオーストラリアを出ることになった場合は、積み立てたスーパーの受け取り方も確かめておきましょう。スーパーアニュエーションの返金(DASP)の手順と税率をまとめています。

AIと技能移民の関係をもう少し深く知りたい方は、AIが事務職を変える時代の技能移民の道や、IT職でオーストラリアを目指す人の次の一手も読んでみてください。募集中の求人はビザスポンサー付きの求人一覧で見られます。応募は無料です。

よくある質問

AIの影響を一番受けているのはどんな仕事ですか?

労働法の専門家が挙げているのは、コピーライティング、コーディング、データ分析、事務の分野です。どれも、日々の作業の多くをある程度AIでこなせるようになった仕事です。

オーストラリアの失業率は大きく上がるのですか?

無所属の上院議員は、技術の進み方が速すぎれば失業率が10%になることもありえるという見方に同意しています。一方、政府の初期のデータでは、働き手の構成が普段より速く変わっている様子はまだ見られていません。

政府はAIをどう規制しようとしていますか?

政府は国のAI法を進めず、業界への「期待」を示す形をとっています。国のAI計画では、AIの利益を広げながら人々の安全を守ること、安定した仕事を大切にすることを掲げています。

スポンサー付きのビザで事務の仕事をしています。何に気をつければいいですか?

今のビザの条件と、仕事が終わったときにどうなるかを確認しておきましょう。勤め先で組織の見直しが発表されたら、早めに登録移民エージェントに相談すると安心です。

まとめ

  • オーストラリアでは、AIを理由にした事務系の人員削減が毎週のように弁護士に持ち込まれています。
  • 影響が大きいのは、コピーライティング、コーディング、データ分析、事務の分野です。
  • 32%の人が、AIの広がりを知っていたら別の職業を選んでいたと答えています。
  • 政府の初期のデータでは、働き手の構成が普段より速く変わっている様子はまだ見られていません。
  • 英文CVでは、AIに置き換えにくい経験や現場の技能を具体的に見せましょう。

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