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職人が83,000人足りないオーストラリア:日本の大工や電気工事士にとってのチャンスは?

News · 2026-09-30 · 5 min read

オーストラリアの住宅建設現場で、ヘルメット姿の日本人男女が協力して木材を組み立てている。

オーストラリアは住宅をもっと建てたいのに、建てる人が足りません。住宅産業協会(Housing Industry Association, HIA)の新しい報告書「Australia's Future is Built by Tradies」は、住宅建設で不足している熟練労働者をおよそ83,000人としています。日本で職人として働き、海外就職を考えている方にとって、この数字は需要の向かう先を考えるヒントになります。

住宅の目標は「人」がいてこそ

報告書は、ナショナル・トレーディーズ・デー(National Tradies Day)を前に、連邦議会議事堂で発表されました。伝えたいことははっきりしています。土地や資金、建築の許可がそろっても、実際に工事をする資格のある人がいなければ意味がない、ということです。HIAは、どの住宅目標も、それを形にする熟練労働者がいることが前提だと強調しています。

HIAは、人手不足がすでに新築住宅の完成を遅らせ、建築コストを押し上げていると指摘しています。そのぶん、住宅を手の届く価格にすることも難しくなっています。

同じ職人を、いくつもの業界が取り合っている

職人を必要としているのは住宅建設だけではありません。大型のインフラ、再生可能エネルギー、テクノロジーやデジタル経済のプロジェクトも、同じ熟練労働者に頼っています。HIAは、ある業界から別の業界へ人を移しても、不足の場所が変わるだけだと見ています。必要なのは、全体として熟練した人を増やすことです。

海外から働きに行く側にとっては、需要が特定の業界にとどまらないということです。大工、電気工事士、配管工などの職人は、住宅建設以外の分野でも仕事が見つかるかもしれません。

HIAが国と業界に求めていること

報告書は、政府と業界が動くべき分野として、次の項目を挙げています。

  1. 職人という仕事の社会的な評価を高める
  2. 見習い(apprenticeship)を始める人を増やし、修了までつなげる
  3. 見習いを育てる建設業者を支える
  4. 学校から職人の道へ進むルートを強くする
  5. 働き手を受け入れる力に投資する

多くは国内の人材を育てる話で、若いオーストラリア人に職人の道を選んでもらい、訓練を最後まで続けてもらうことに重点があります。ただ、訓練には何年もかかり、不足の規模は大きいままです。そのため、人員計画の議論のなかで、技能移民はこれからも選択肢として語られていくと見られます。

日本の職人が押さえておきたいこと

  • 需要は幅広い:住宅、インフラ、エネルギーで人手が足りていないことから、熟練の職人はオーストラリアの労働市場で今も価値があると考えられます。
  • 雇用主は人を探している:人が集まらない企業は、熟練労働者のビザスポンサーにより前向きになる可能性があります。
  • 資格の確認が最初の一歩:オーストラリアの職人の仕事は、国が認める資格を軸に組み立てられています。日本で取った資格や経験が、技能審査(スキルアセスメント)でどう評価されるかを早めに確かめることが大切です。RPLDirectで資格と経験の評価について調べることもできます。
  • 制度は変わる:職業リスト、ビザの設定、申請の条件は変わることがあります。判断する前に、最新の条件を確かめてください。

日本から準備するときの注意点

技能審査や就労ビザの申請では、日本の書類の英語版が必要になることがあります。卒業証明書や在職証明書は英語版を用意し、日本語の書類はビザのルールで求められる場合に認証付きの英訳をつけます。名前の綴りは、すべての書類でパスポートのローマ字にそろえておきましょう。英文CVには、担当した工事の種類や使える工具、持っている資格をはっきり書きます。Build AI CVで職人向けの英文CVを整えると、応募の準備を進めやすくなります。

すでにワーキングホリデーでオーストラリアにいる方は、ワーキングホリデービザが雇用主によるビザスポンサーとは別のビザである点に注意してください。また、仕事の紹介やスポンサーのためにお金を払うことは、オーストラリアでは違法です。ビザの相談料や移民エージェントへの報酬は正当な費用ですが、払う相手は登録移民エージェントに限り、書面の契約を交わして領収書を受け取りましょう。

職人の需要についてもっと知りたい方は、職人不足を技能移民の機会として読む記事やこれから必要になる職人の数を扱った記事、溶接工の不足についての記事も参考になります。建設関係の募集はビザスポンサー付きの求人一覧で確認できます。

これからの見通し

HIAは、ナショナル・トレーディーズ・デーに職人へ感謝を伝えるだけでは足りないと考えています。オーストラリアが必要な働き手をどう育てるのか、国全体で真剣に話し合うことを求めています。どんな政策になっても、建設業が熟練の手を必要としていること、そしてその必要がすぐには消えそうにないことは変わりません。

よくある質問

83,000人という数字は何を表していますか?

HIAの報告書が示した、住宅建設で不足している熟練労働者のおよその数です。人手不足は新築住宅の完成の遅れや、建築コストの上昇につながっていると指摘されています。

どんな職種に需要がありますか?

大工、電気工事士、配管工などの職人です。住宅だけでなく、インフラ、再生可能エネルギー、テクノロジー関連のプロジェクトでも同じ人材が求められています。

日本の資格はそのまま使えますか?

そのまま使えるとは限りません。オーストラリアの職人の仕事は国が認める資格を軸にしているため、技能審査で評価を受けることが大切な最初のステップになります。

応募の前に何を確認すればいいですか?

職業リストやビザの条件は変わることがあるため、最新の条件を確かめてください。自分の職種や経験に合った助言は、申請の前に登録移民エージェントから受けると安心です。

まとめ

  • オーストラリアの住宅建設では、約83,000人の熟練労働者が不足しています。
  • 住宅、インフラ、エネルギーの各分野が同じ職人を必要としています。
  • HIAは見習いの育成など国内の取り組みを求めていますが、訓練には時間がかかります。
  • 日本の資格や経験が技能審査でどう評価されるか、早めに確かめましょう。
  • 仕事の紹介やスポンサーのためにお金を払う必要はありません。

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