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海外からの申請は後回し?オーストラリアの新しいビザ審査順と、日本から目指す看護師・教師への影響

News · 2026-08-22 · 5 min read

明るい自宅のテーブルで白い書類を一緒に確認する日本人の男女。

オーストラリアで看護師や教師、建設の仕事をしたいと考えている日本の方にとって、気になる変化がありました。技能ビザや雇用主によるビザスポンサーの申請が、届いた順ではなく、優先度の区分ごとに審査されるようになったのです。しかも区分を分けるのは、職種よりも「申請する人が今どこにいるか」です。日本から申請する人に何が起きているのかを整理します。

届いた順から、5つの優先区分へ

7月、内務省(Department of Home Affairs)を担当する大臣が、技能ビザと雇用主スポンサーのビザの審査について新しい指示を出しました。これまでの「先に申請した人から順に」という考え方をやめ、申請を5つの優先区分に振り分ける仕組みです。

いちばん上は、防衛と法執行(警察など)の分野で働く人です。そのすぐ後に、建設、医療、教育の専門職が続きます。ただし、この区分に入るのは、すでにオーストラリア国内に住んでいる人だけです。海外から申請する人は、防衛や警察の仕事でない限り、事実上いちばん後ろに回されました。

その結果、看護師や教師など、現場が強く求めている職種でも、海外からの技能ビザの申請には最長12か月の遅れが見込まれています。もともとあった審査の滞りに、さらに上乗せされる形です。

職種より「いる場所」が優先される

移民エージェントや雇用主が問題にしているのは、この細かい部分です。優先されるのが仕事の内容ではなく申請者のいる場所なので、海外で待つ看護師より、国内にいる別の分野の申請者のほうが先に審査されることがあります。業界からは、国内にいるマーケティングマネージャーのほうが、海外で待つ看護師より早く審査を終えられるという指摘も出ています。この政策は本当に人手不足を見ているのか、それともビザの件数を減らしたいだけなのか、という疑問の声です。

経済団体も不満を隠していません。「大ざっぱな手段」と呼ぶ声や、新型コロナのあとに効率よくなった審査から、非常ブレーキのようなやり方に逆戻りしたという見方もあります。

背景にある移民制度の大きな見直し

今回の指示は、単独の動きではありません。同じ7月には、ワーキングホリデー(Working Holiday Maker)ビザの審査が滞る措置もとられました。さらに政府は、より大きな移民制度の見直しを準備していて、その発表は延期されています。

目指しているのは数字です。純海外移民(Net Overseas Migration)を、今のおよそ300,000人から、2028年までに政府の目標である225,000人に減らすことです。国境の再開後のピークだった556,000人を大きく下回る水準です。

ほかにも、保護(難民)の申請が認められなかったビザ保有者から就労の権利をなくす案が検討されているとされます。対象は、結論が出たあとも長く国内にとどまるブリッジングビザ(Bridging visa)の保有者です。ブリッジングビザの保有者は、2017年のおよそ130,000人から413,000人以上へと大きく増えました。

一方で、どうやって移民を減らすかについては、意見がまとまっていません。留学生(現在528,000人以上)をもっと減らすべきだという声もあれば、地方や農業を支えるワーキングホリデービザは守るべきだという声もあります。野党の中でも考え方が分かれています。

日本から準備している方が考えておきたいこと

  • 海外からの申請は、審査に時間がかかる前提で計画を立てましょう。特に医療や教育の分野では、12か月は最悪の場合ではなく、現実的な目安と考えられています。
  • ワーキングホリデーなどですでにオーストラリアにいる方は、新しい区分のもとで思ったより早く審査が進む可能性があります。ただし、ワーキングホリデービザは雇用主によるビザスポンサーとは別のビザです。スポンサーを受けるには、就労ビザを改めて申請する必要があります。
  • 海外から申請するか迷っている方は、申請の前に専門家の助言を受けましょう。今回のような一律の方針の変更で、条件や進め方が急に変わることがあります。依頼するなら登録移民エージェントに、書面の契約と領収書のある形でお願いすると安心です。
  • 犯罪経歴証明書(Police Certificate / Certificate of Criminal Record)や、英文の卒業証明書・在職証明書など、日本で取る書類は早めにそろえておくと、待ち時間を無駄にしません。

数字の背景は純海外移民についての記事や、過去最多になった移民の数を読み解いた記事でも説明しています。雇用主がスポンサーになる仕組みはオーストラリアの就労ビザのガイドで、募集中の仕事はオーストラリアのビザスポンサー付きの求人で確認できます。

よくある質問

新しい審査の順番では、誰が優先されますか?

いちばん上は防衛と法執行の分野で働く人です。次に、オーストラリア国内に住んでいる建設、医療、教育の専門職が続きます。海外から申請する人は、防衛や警察の仕事でない限り、後ろの区分になります。

日本から看護師として申請すると、どのくらい待ちますか?

海外からの技能ビザの申請には、最長12か月の遅れが見込まれています。これまでの審査の滞りに上乗せされる形なので、余裕のある計画が必要です。

ワーキングホリデーで現地にいれば、審査は早くなりますか?

国内にいる人は、新しい区分のもとで審査が早く進む可能性があります。ただし、ワーキングホリデービザとスポンサー付きの就労ビザは別のビザなので、改めて申請が必要です。

この仕組みは、この先も変わりますか?

政府はより大きな移民制度の見直しを準備していて、全体が発表されれば、さらに変更がありそうです。内務省の公式情報をこまめに確認しましょう。

まとめ

  • 技能ビザと雇用主スポンサーのビザは、5つの優先区分で審査されるようになりました。
  • 建設、医療、教育の専門職が優先されるのは、国内に住んでいる場合です。
  • 海外からの申請には、最長12か月の遅れが見込まれています。
  • 政府は純海外移民を2028年までに225,000人に減らすことを目指しています。
  • 書類は早めにそろえ、助言は登録移民エージェントから受けましょう。

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