オーストラリアで手に職を:日本人が大工・れんが積み・タイル張りの資格を考えたい理由
Tips · 2026-08-15 · 5 min read

オーストラリアで長く働きたいと考えたとき、大学で学ぶことだけが道ではありません。むしろ最近は、大学を出てから仕事を探すよりも早く現場に出られる道として、職人の資格が注目されています。事務系の新卒が混み合う仕事探しをしている一方で、建設や職人の分野は人手が足りず、積極的に人を探しているからです。
日本から留学を考えている方や、すでにオーストラリアにいて次の一歩を探している方に向けて、職人の資格という選択肢を整理します。
建てるスピードに、人の数が追いついていない
オーストラリアでは今、建設が大きく伸びています。新しい住宅地、交通の整備、学校、病院が、同じ職人たちを取り合っている状態です。人手が足りない背景には、主に次のような事情があります。
- 住宅が足りず、住宅の建設現場がずっとフル稼働していること
- 道路や鉄道、公共施設など、政府が資金を出すインフラ工事が各地で進んでいること
- 職人の多くが引退の時期に近づいているのに、若い世代の入ってくる数が少ないこと
一時的な採用の波ではなく、構造的で長く続く人手不足だという点が、何年も先を見据えて計画する人にとって大切です。
特に求められている三つの資格
オーストラリアの求人で、安定して需要があるのは次の資格です。
| 資格 | つながる仕事 |
|---|---|
| CPC30220 Certificate III in Carpentry | 大工(Carpenter) |
| CPC33020 Certificate III in Bricklaying and Blocklaying | れんが・ブロック積み職人(Bricklayer & Blocklayer) |
| CPC31320 Certificate III in Wall and Floor Tiling | 壁・床のタイル職人(Wall & Floor Tiler) |
大工、れんが積み、タイル張りは、国内のほとんどの住宅や商業施設の工事に欠かせない仕事です。だからこそ、人手不足の職業の一覧にくり返し名前が挙がります。
資格の紙だけでは、現場で評価されない
資格は入り口を開いてくれますが、雇用主が見ているのは実際にできることです。現場で続けて使ってもらえる人、次の仕事にも推薦される人は、次のような力を持っています。
- 図面や仕様書を正しく読み取る力
- 工具や機械を安全に、自信をもって扱う力
- 労働安全衛生(Workplace Health and Safety、WHS)のルールを守って作業する力
- 正確に測り、材料や作業量を見積もる力
- 問題に早く気づき、指示を待たずに解決する力
- 現場の締め切りに合わせて時間を管理する力
- 工事に関わる建築基準や法令を理解していること
ここで役に立つのが、登録職業訓練機関(Registered Training Organisation、RTO)です。よい職業訓練では、教室での学びと、指導を受けながらの現場実習を組み合わせます。そのため、修了した時点で、すぐ現場で働ける力が身につきます。
留学しながら職人を目指す流れ
将来もオーストラリアで暮らすことを考えて学ぶ分野を選ぶなら、職人の資格には、多くの一般的な学位にはない強みがあります。需要に支えられて、仕事にまっすぐつながっていることです。現実的な流れは、次のようになります。
- 国の認定を受けた Certificate III の職業訓練コースに入学する
- 授業と並行して、手を動かす実践的な技能を身につける
- 学生のあいだは、ビザの条件で認められた範囲で働く
- 資格を取ったら、直接の採用、見習いの受け入れ機関、人材派遣会社を通じて仕事に就く
これらの資格は国全体で認められているため、学んだ都市だけでなく、どの州の雇用主にも通用します。将来住む州が変わるかもしれない人にとって、この持ち運びやすさは大きな利点です。
日本の方の場合、日本で積んだ大工や内装の経験、日本の資格をオーストラリアで生かしたいこともあるでしょう。職業によっては、技能審査(スキルアセスメント)で経験を正式に確認してもらう必要があります。英文の在職証明書を用意し、氏名はパスポートと同じローマ字表記にそろえておきましょう。また、ワーキングホリデービザは、雇用主がスポンサーになる就労ビザとは別のビザです。
パースで学ぶという選択
拠点としてパースを考えている方にとって、理由ははっきりしています。西オーストラリアでは資源と建設の分野が強く、大工、れんが積み、タイル職人の地元での需要がずっと高い状態です。市内には業界向けの登録職業訓練機関があり、修了した人がその市場に早く入れるように組み立てられています。
資格を仕事につなげる三つの動き
- 職人向けの英文の履歴書を作る。一般的な自己PRではなく、資格、使える工具、現場実習の時間を最初に書きます。
- 見習いの受け入れ機関や人材派遣会社を利用する。オーストラリアの建設業の採用は、直接の求人広告よりも、こうした窓口を通じて行われることが多いです。
- 訓練機関の就職支援を使う。履歴書の確認、面接の練習、雇用主への紹介などが含まれていることが多いのに、あまり使われていません。
JobsAbroad Japanでは、ビザのスポンサーになる雇用主のもとで、オーストラリアやニュージーランドで働きたい日本の方を手助けしています。大工などの職人の求人もあわせて見てみてください。
よくある間違いと避け方
- 資格さえ取れば十分だと思う。雇用主が見るのは、図面を読む力や安全に作業する力など、現場で実際にできることです。
- 学生ビザの条件を超えて働く。学生のあいだに働けるのは、ビザの条件で認められた範囲だけです。
よくある質問
どの職人の資格に需要がありますか?
大工、れんが・ブロック積み、壁・床のタイル張りの資格は、オーストラリアの求人で安定して求められています。どれも住宅や商業施設の工事の中心になる仕事です。
留学しながら働くことはできますか?
学生のあいだは、ビザの条件で認められた範囲で働けます。条件を超えて働かないよう、ご自身のビザの条件を確認しておきましょう。
ほかの州に移っても、資格は使えますか?
これらの資格は国全体で認められているため、学んだ都市以外の雇用主にも通用します。将来住む州が変わっても生かせます。
なぜパースで学ぶ人がいるのですか?
西オーストラリアでは資源と建設の分野が強く、大工やれんが積み、タイル職人の需要が高い状態が続いているためです。
まとめ
- オーストラリアの職人不足は、住宅、インフラ、引退が重なった長く続くものです。
- 大工、れんが積み、タイル張りの Certificate III は、安定して需要があります。
- 資格に加えて、図面を読む力や安全に作業する力が現場で評価されます。
- 仕事探しでは、職人向けの履歴書、見習いの受け入れ機関や人材派遣会社、訓練機関の就職支援を使いましょう。
#職業資格 #オーストラリアで働く #大工 #建設の仕事 #海外就職 #パース
オーストラリアでスポンサー就労できる職種は?日本人のシェフや大工が482ビザとAEWVで確かめたい条件
溶接工が足りないオーストラリア:日本で磨いた溶接の技術を生かすチャンスになる?
学位より手に職?日本の職人がオーストラリアの技能移民で注目される理由