果樹園やパック工場で働く日本人へ:ニュージーランドの園芸研修の見直しで、ビザで働く人の道は広がる?
News · 2026-09-01 · 5 min read

ワーキングホリデーでニュージーランドの果樹園やパック工場を経験し、この仕事を続けたいと感じた方もいるのではないでしょうか。いま、ニュージーランドの園芸分野では、職場で受ける研修の仕組みが大きく変わろうとしています。ビザで働く人や、ビザのスポンサーをする雇用主にも関わる話です。
研修の担い手が変わります
2026年1月1日から、園芸分野の職場での研修は、テ・プーケンガ(Te Pūkenga)から新しい一時的な組織、食品・繊維産業技能委員会(Food and Fibre Industry Skills Board)に移ります。ニュージーランドでは職業教育の仕組みが何年も組み直されてきましたが、今回の変更もその流れの中にあります。だれが、どのように研修を受けるのか、そしてビザで働く人が研修を受けられるのかどうかにも関わってきます。
注目したいのは「就労ビザで働く人の研修」
この話題では、資金の仕組みや受講者数が取り上げられがちです。ただ、海外から働きに来る人にとって大事なのは別の点です。業界の新しい人材戦略(Food and Fibre Workforce Capability Strategy)には、就労ビザで働く人が研修を受けられる状態を取り戻すという案が入っています。
ニュージーランドの果物や野菜の生産は、海外から来た働き手に大きく支えられています。それなのに今の制度では、ビザで働く人が、職場で認められた資格を取りながら技能を伸ばすことが難しくなっています。この壁がなくなれば、一般作業から、より技能が求められ、待遇もよい仕事へ進む道が見えてきます。雇用主にとっても、育てた人に長く働いてもらいやすくなります。
人手不足が続く分野です
果物と野菜の分野で職場研修を受ける人は、2021年から2024年の間におよそ3分の2も減りました。国内の働き手の高齢化と慢性的な技能不足も重なり、業界は海外からの働き手に頼る部分が大きくなっています。人がいちばん必要な分野で、研修の道がいちばん不安定になっているという、ちぐはぐな状況です。
これからの時期の目安
- 2027年末まで:プライマリーITO(Primary ITO)が、全国で約1,500人の受講者を対象に、職場での園芸研修を当面続けます。
- 2027年6月までに:今の仕組みでの新しい受け付けは止まります。
- 2028年までに:職場での研修は、地域のポリテクニック(職業専門学校)や民間の研修機関に移る見込みです。技能委員会は基準づくりの役割だけになります。
残された時間は長くありません。業界団体は、はっきりした計画がなければ、研修機関が受講者の少ない資格を採算に合わないとして扱わなくなるおそれがあると指摘しています。業界にとって欠かせない資格でも、なくなるかもしれないということです。
働く人にとってのリスク
研修機関がもうかる講座だけを選ぶようになると、専門的な園芸の研修が少しずつ消えていくかもしれません。その中には、認められた資格を通じて、技能を持つ人向けのビザや居住への道につながるものも含まれます。スポンサーをする雇用主にとっても、今の研修先が2027年より先も続けられないなら、どう備えるかを考えておく必要があります。
参考になる取り組みもあります
明るい話もあります。プライマリーITOの園芸カデット制度(Horticulture Cadetship Programme)は、プケコヘで試験的に始まり、ベイ・オブ・プレンティにも広がっています。見習いの人どうしが同じ時期に学び、一緒に勉強する時間があり、専任の担当者が雇用主に代わって研修の手続きを管理します。ビザのスポンサーとしての義務と日々の仕事を両立する雇用主にとって、こうした支えがあれば、正式な研修を続けやすくなります。
日本の方が準備しておきたいこと
ワーキングホリデーは雇用主によるビザスポンサーとは別のビザで、ワーホリ中に働いていてもスポンサーを受けたことにはなりません。雇用主のもとで働き続けたい場合は、認定雇用主就労ビザ(Accredited Employer Work Visa, AEWV)など別のビザが必要です。英文の在職証明書や、これまでの作業内容が分かる英文CVを用意しておくと、話が進めやすくなります。名前のつづりは、どの書類もパスポートのローマ字にそろえましょう。
募集中の仕事はビザスポンサー付きの求人一覧で探せます。ニュージーランドの技能職向けの新しい道についての記事や、ニュージーランドの最新の雇用データを読み解いた記事もあわせてどうぞ。
よくある質問
研修の仕組みはいつから変わりますか?
2026年1月1日から、職場での園芸研修は食品・繊維産業技能委員会に移ります。その後、2028年までに地域のポリテクニックや民間の研修機関に移る見込みです。
就労ビザで働く人も研修を受けられるようになりますか?
業界の人材戦略に、研修を受けられる状態を取り戻す案が入っています。まだ案の段階なので、今後の動きを見ておく必要があります。
今受けている研修はどうなりますか?
2027年末までは、プライマリーITOが職場での研修を続けます。ただ、2027年6月までに新しい受け付けは止まります。
求人への応募にお金はかかりますか?
応募は無料です。職業紹介料もかかりません。
まとめ
- 2026年1月1日から、園芸の職場研修の担い手が変わります。
- 就労ビザで働く人が研修を受けられるようにする案があります。
- 2027年6月までに今の仕組みでの受け付けは止まり、2028年までに新しい形に移る見込みです。
- 園芸の仕事を続けたい方は、研修と資格の動きを見ておくと安心です。
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