オーストラリア人のパートナーがいる日本人へ:審査待ち15か月のパートナービザにどう備える?
News · 2026-08-21 · 4 min read

オーストラリア人の夫や妻、パートナーと一緒に暮らすために、パートナービザ(Partner visa)の申請を考えている日本の方は少なくありません。ところが今、このビザの審査は大きく滞っています。申請の滞留は120,000件に迫り、審査には15か月ほどかかるのが一般的になりました。書類をきちんとそろえた夫婦でも、先の見えない待ち時間に直面しています。
数字で見るパートナービザの現状
| 項目 | いまの状況 |
|---|---|
| 審査待ちの申請 | 120,000件に迫る |
| 一般的な審査期間 | 15か月ほど |
| 申請料 | 9,300豪ドル超(世界で最も高い水準) |
申請料は、英国で同じ種類のビザにかかる額の倍以上です。家族が一緒に暮らすための制度なのに、高い料金を払っても、審査は数週間ではなく何か月という単位でしか進みません。この組み合わせに、疑問の声が上がっています。
専門家の夫婦でも足止めされる
最近、注目を集めたケースがあります。申請者は、海外の名門大学で学んだ薬剤疫学の専門家です。珍しい専門分野を持ち、オーストラリア国籍の夫と結婚しています。オーストラリアの移民政策が「来てほしい」としている人材そのものと言えます。
それでも、申請からまもなく一年がたつ今も、夫婦の手続きは止まったままです。すでに11,000豪ドルを超える費用を払い、追加の資料を求められるたびに何度も応じてきました。特別に複雑な事情があるわけではありません。実際に結婚している夫婦の、比較的わかりやすい申請です。こうした遅れが、例外ではなく当たり前になっていることが問題なのです。
待ち時間が長いと何が起きるのか
一つひとつは個人の苦労に見えても、120,000件近い行列は制度全体の問題です。指摘されている影響は次のとおりです。
- オーストラリア国民が、配偶者と長い間離れて暮らすことになる
- 高い技能を持つ申請者も、ほかの申請と同じペースでしか進まず、技能のある移民を呼び込むという目標と食い違う
- 先が見えないため、オーストラリア以外の国で生活を築くことを選ぶ夫婦も出ている
- 同情を集めるケースが表に出るたびに、移民制度への信頼が下がる
改善に必要とされていること
これだけの滞留は、今の体制のまま作業を速めるだけでは解消しないとみられています。求められているのは、次のような仕組みの見直しです。
- パートナービザの審査に充てる人員と予算を増やす
- 実際のサービスに見合った申請料かどうかを見直す
- 終わりの見えない待ち時間ではなく、予測できる審査期間を申請者にわかりやすく示す
- 関係が本物であることをはっきり示す証拠がある申請では、提出書類の要件を整理して手続きを軽くする
日本から申請する方が今できる準備
審査の早さは、申請する側には変えられません。それでも、書類の不備で追加の資料を求められる回数を減らすことはできます。
- 戸籍謄本など日本の書類は、ビザの規則が求める場合、認証を受けた英訳を用意します。
- パスポートのローマ字表記と、ほかのすべての書類の氏名のつづりをそろえます。
- 警察の証明書を求められたら、日本の犯罪経歴証明書(Police Certificate / Certificate of Criminal Record)を取ります。
- 二人の関係が本物であることを示す資料を、最初からわかりやすく整理しておきます。
- 審査に15か月ほどかかる前提で、仕事や住まいの予定を立てます。
ビザの相談料や移民エージェントの費用を払う場合は、相手が登録移民エージェントであることを確かめ、書面の契約を交わし、領収書をもらいましょう。ビザの取得を約束する話や、個人口座への急な送金を求める話には注意が必要です。
なお、パートナービザは家族のためのビザで、ワーキングホリデーや雇用主によるビザスポンサーとは別の制度です。自分の技能を生かしてオーストラリアで働く道も探したい方は、ビザスポンサー付きの求人をご覧ください。応募は無料です。家族のビザについては親のビザの審査待ちについての記事、費用の見通しについてはビザ申請料の値上がりと予算の立て方も参考になります。
よくある質問
パートナービザの審査には、どれくらいかかりますか?
今は15か月ほどかかるのが一般的です。申請の滞留が120,000件に迫っているため、書類がそろった申請でも待ち時間は長くなっています。
申請料はいくらですか?
9,300豪ドルを超え、世界で最も高い水準です。英国の同じ種類のビザの倍以上の額です。最新の金額は、内務省(Department of Home Affairs)の案内で確認してください。
技能や学歴が高ければ、早く審査されますか?
今のところ、そうとは言えません。高い技能を持つ申請者も、ほかの申請と同じペースで審査されていると指摘されています。
ワーキングホリデーで滞在していれば、パートナービザは要りませんか?
ワーキングホリデーは別の目的のビザで、パートナービザの代わりにはなりません。パートナーと長く暮らす予定なら、それぞれのビザの条件を早めに確認しましょう。
まとめ
- パートナービザの申請の滞留は120,000件に迫り、審査は15か月ほどかかります。
- 申請料は9,300豪ドルを超え、世界で最も高い水準です。
- 人員の増加、料金の見直し、わかりやすい審査期間などの改善が求められています。
- 日本の書類の英訳、氏名のつづり、関係を示す資料を早めに整えましょう。
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