ワーホリ申請が24か国で一時停止:オーストラリアの農場と日本人ワーホリに何が起きている?
News · 2026-08-24 · 5 min read

今回の変更は、記者発表もないまま明らかになりました。政府のウェブサイトで、24か国のワーキングホリデー(Working Holiday Maker)の申請状況が、予告も意見の聞き取りも移行期間もなく「一時停止(paused)」に変わっていたのです。最初に気づいたのは、公式に確認される前の移民エージェントや雇用主でした。しかも時期は、収穫期が近づくタイミングです。
日本からワーキングホリデーで渡航を考えている方や、すでにオーストラリアの農場で働いている方にとっても、地方の仕事の動きを知るうえで大事な話です。この記事では、何が起きたのか、地方の農場にどんな影響があるのか、そして日本の読者が何を確かめればよいかをまとめます。
一時停止の対象として挙がっている国
対象の国は、地域を問わず広がっています。主な国は次のとおりです。
| 地域 | 挙がっている国 |
|---|---|
| 南米 | アルゼンチン、ブラジル、チリ、ペルー、ウルグアイ |
| ヨーロッパ | オーストリア、チェコ、ギリシャ、ハンガリー、ポーランド、ポルトガル、スイスなど |
| 東南アジア・太平洋 | インドネシア、マレーシア、タイ、パプアニューギニア |
これだけ幅広いと、特定の国の問題への対応とは考えにくく、国ごとの違いをあまり区別しない全体的な引き締めに見えます。ここに挙げた国に日本は入っていませんが、対象の国の一覧と最新の状況は、申請の前に内務省(Department of Home Affairs)のビザ一覧のページで確認してください。
収穫の時期に合わせて動く地方の仕事
ワーキングホリデーの制度は、地方の経済を支える仕組みの一つです。South West地域のぶどう園、Wheatbelt地域の穀物農家、実が熟す数日の間に収穫を終えなければならない果樹園。どれも役所の都合では待ってくれません。作物の準備ができたときに人が来て、次の地域の収穫が始まる前に移っていく。その流れがあってこそ回っています。
その流れが悪い時期に数週間止まるだけで、木に実が残り、穀物は収穫に最適な時期を過ぎてしまいます。穀物農家は、世界的な供給の混乱による燃料や肥料の値上がり、一部の地域の干ばつや野生動物の被害にもすでに直面しています。そこに収穫直前の人手不足が重なれば、余裕の少ない業界には大きな打撃です。実際、この季節に人を探していた農家からは、政府が認める前から、応募してくるワーキングホリデーの人が目に見えて減ったという声が出ています。
なぜ止めたのか:考えられる2つの背景
1つ目は、純移民数が過去最高になり、政府が批判を受けていることです。目に見えて動かしやすい手段を選んだとも受け取れます。ただ、ワーキングホリデーの人たちは大都市の賃貸市場に集まっているわけではありません。国勢調査やビザ保持者のデータでは、今まさに影響を心配している地方に多くいることが、以前から示されています。
2つ目は、太平洋オーストラリア労働移動制度(Pacific Australia Labour Mobility, PALM)で働く人の保護を強める動きです。PALMの基準が厳しくなると、一部の雇用主がその保護を避けるために、ワーキングホリデーの人を雇う方向へ流れるという懸念が指摘されています。これが理由の一部なら、今回の停止は移民の数よりも、農業の雇用主を特定の受け入れ制度に戻すことが狙いなのかもしれません。その間の負担は、ワーキングホリデーに頼る地方が背負うことになります。
日本の読者が押さえておきたいこと
- ワーキングホリデービザ(Working Holiday visa)は、雇用主によるビザスポンサーとは別のビザです。農場で働いても、それだけでスポンサーを受けたことにはなりません。
- 地方の働き手に関わるビザの設定は、予告なく変わることがあります。申請の前と渡航の前に、内務省のページで最新の状況を確かめましょう。
- 季節の仕事を探すなら、Seasonal Jobs Australiaで収穫や農場の求人を見る方法もあります。
- 長く働きたい方は、ビザスポンサー付きの求人一覧から、雇用主がスポンサーになる仕事を探してみてください。
ワーキングホリデー制度のほかの見直しについては、ワーキングホリデー制度の見直しと農場への影響をまとめた記事や、収穫期の人手不足と農業ビザの記事もあわせて読んでみてください。
よくある質問
日本からのワーキングホリデーも止まっていますか?
この記事で挙げた国に、日本は入っていません。ただし、対象の国の一覧や状況は予告なく変わることがあります。申請の前に、内務省のページで確認してください。
一時停止はいつまで続きますか?
期間についての公式な説明は出ていません。今後も短い予告で変わる可能性があります。
農場の仕事は見つけにくくなりますか?
対象の国から来る人が減れば、農家の人手不足は大きくなります。ただ、仕事の見つけやすさは地域と時期によって変わります。
ワーキングホリデーの後も、オーストラリアで働き続けられますか?
ワーキングホリデービザのままでは、長く働き続けることはできません。働き続けるには、雇用主によるビザスポンサーなど別のビザが必要です。どのビザが合うかは、仕事と経験によって変わります。
まとめ
- 24か国のワーキングホリデー申請が、発表のないまま「一時停止」になりました。
- 収穫期の直前で、地方の農場への影響が心配されています。
- 背景には、純移民数への批判やPALMの見直しがあるとみられます。
- ワーキングホリデーは、雇用主によるビザスポンサーとは別のビザです。
- 申請や渡航の前に、内務省のページで最新の状況を確認しましょう。
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