ワーホリ中の日本人へ:2年目のビザが抽選制に、オーストラリアの農場の仕事はどうなる?
News · 2026-09-25 · 5 min read

オーストラリアでワーキングホリデーを考えている方、今まさに農場で働いている方にとって、大きな変更が発表されました。内務省(Department of Home Affairs)が、ワーキングホリデー・メーカー・ビザ(Working Holiday Maker visa)の制度を大きく見直すと明らかにしたのです。クリスマス前の収穫期を控え、農業の現場では人手が足りなくなるのではと心配する声が上がっています。マンゴーからベリーまで、収穫の多くは短い期間で移動しながら働く人に支えられているからです。
88日働けば次の年が見えた時代は終わりに
これまでは、地方や遠隔地で88日働けば、2年目のビザ(いわゆるセカンドビザ)を受けられると考えてよい状況でした。新しい制度では、2年目のビザは抽選で割り当てられ、枠も57,000から45,000に減ります。3年目のビザはさらに厳しく、31,000から5,000へと大きく絞られます。
「条件を満たせば受けられる」から「抽選に申し込む」への変化です。業界団体からは、ワーキングホリデーの若者が、ビザの見通しが立ちやすいほかの国へ流れてしまうのでは、という声も出ています。
影響が大きいのは小さな家族経営の農場
すべての農場が同じように困るわけではありません。季節労働を研究する専門家は、大規模な農場の多くが太平洋オーストラリア労働移動制度(Pacific Australia Labour Mobility, PALM)から人を集めていると指摘しています。こちらは別の、よりしっかり組まれた制度です。一方、1年を通した仕事がない小さな家族経営の農場は、季節ごとの人手をワーキングホリデーの人に頼ってきました。
PALMは、ワーキングホリデーの代わりにそのまま使えるものではありません。PALMの働き手は長めの決まった配置で働くのが一般的です。ワーキングホリデーの人の強みは、数週間ごとに地域を移りながら収穫を追いかけられる身軽さにあります。
審査の遅れも重なっています
今回の見直しの前から、審査は滞っていました。対象となる29か国のうち24か国からの申請がすでに止められ、審査期間は数日から約3か月に延びています。地域によっては、柑橘類やベリーの収穫が数週間のうちに始まります。抽選の結果にかかわらず、この遅れだけでも人手不足につながりかねません。日本から申請する方も、最新の状況を内務省の公式ページで確かめてください。
前向きな動き:農業が技能ビザの対象に
心配の多い中で、前向きに受け止められている変更もあります。農業がオーストラリアの技能ビザの職種リストに加えられることです。業界団体は歓迎しつつ、園芸(horticulture)の仕事が含まれるのか、どの程度の資格が求められるのかといった詳細を政府に求めています。詳細が出るまでは、雇用主もこれを前提に計画を立てにくい状況です。
日本からワーホリで行く方が今できること
まず、2年目や3年目のビザを当てにした計画は見直しましょう。抽選制では、地方での仕事を早めに始め、勤務の記録をきちんと残しておくことがこれまで以上に大切になります。勤務先の情報や働いた日の記録は、なくさないよう保管しておきましょう。
また、ワーキングホリデーは雇用主によるビザスポンサーとは別のビザです。農場で長く働きたいと思っても、スポンサーを受けるには雇用主側の手続きを経て、就労ビザを新しく申請する必要があります。農業が技能ビザの対象に加わる動きは、その選択肢を広げるかもしれませんが、詳細はまだ決まっていません。
書類の準備も早めに進めましょう。卒業証明書や在職証明書の英文版をそろえ、名前のつづりはパスポートのローマ字に合わせます。警察の証明書を求められた場合は、日本の犯罪経歴証明書(Police Certificate / Certificate of Criminal Record)を用意します。
抽選の仕組みはワーホリのビザ抽選をくわしく解説した記事で、農業向けのビザの動きは収穫期と農業ビザについての記事でも取り上げています。地方の人手不足についてはビザの一時停止と地方への影響を扱った記事もどうぞ。収穫や農場の仕事はSeasonal Jobs Australiaで季節の仕事を探すことができます。ワーホリの先を考えている方は、ビザスポンサー付きの求人一覧もご覧ください。
よくある質問
2年目のビザは、88日働けば受けられますか?
新しい制度では、地方で働いたうえで抽選に申し込む形になります。枠は45,000に減るため、条件を満たしても受けられない場合があります。
3年目のビザはどうなりますか?
枠は31,000から5,000へと大きく減ります。3年目まで滞在する前提の計画は、見直しておくと安心です。
PALMはワーキングホリデーの代わりになりますか?
PALMは別の制度で、長めの決まった配置で働くのが一般的です。ワーキングホリデーのように地域を移りながら働く形とは性質が違います。
ワーホリ中の農場でスポンサーを受けられますか?
ワーキングホリデーは、雇用主によるビザスポンサーとは別のビザです。スポンサーを受けるには、雇用主の手続きを経て就労ビザを申請する必要があります。
仕事を見つけるのにお金はかかりますか?
応募は無料です。仕事の紹介やスポンサーと引き換えにお金を求める人には、払わないでください。
まとめ
- 2年目のビザは抽選制になり、枠は57,000から45,000に減ります。
- 3年目のビザの枠は31,000から5,000になります。
- 審査期間は数日から約3か月に延びています。
- 農業が技能ビザの職種リストに加わる予定ですが、詳細はまだ出ていません。
- 地方での仕事は早めに始め、記録をしっかり残しましょう。
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